2014年1月3日金曜日

題「感」 歌会たかまがはら12月号

短歌募集をされていました。採用歌で気になったものをご紹介。

感嘆符と化して誰かと手をつなぐあなたのことをずっと見ていた
(山本左足さん)

こんぺいとうみたいになって陽だまりの激おこぷんぷん丸が消えてく
(西村湯呑さん)

ふるさとと呼ぶ違和感を面影も潰えた街で噛む昼下がり
(こはぎさん)

ぽとぽとと灰色の空が落ちてくる五感すべてを消し去る任務
(こはぎさん)


切ない、可愛い、えぐい、いろんな感情がある中で、静かに
昂ぶりを思わせる。自分にできないのですごいと思ってます。



自分は下記を投稿。久々に番組内で採用して頂けて嬉しかった。


淋しさと孤独は違うと知っている沸かしたお湯は冷めていくだけ

ごきぶりを殺すと悲しい顔をして私の手見るその目をやめて

牛乳を雪平鍋で温める砂糖ひとさじかなしいふたり

閉じ込めるはめ殺しの窓苦しくてメイクラブとかいうよりファック

人いきれ孤独苛むわがままに肉の臭いを突きつけてくる

どうしようもなく淋しいよだからほらお前の唾で砂絵を描く

快楽は尽きる事なく上へ行く煮えた煮えたよ南瓜が煮えた

淋しさは発情中の猫を呼ぶだれかどうにか私を抱いて

剥き出しの木の実みたいなグロテスクあなたがきらいあなたがきらい