短歌募集をされていました。採用歌で気になったものをご紹介。
視界の端やぶられたかと思ふほど溢れくるなり菜の花の黄
(飯田彩乃さん)
でも僕は花ではなくて雪解けの君を汚せる泥になりたい
(円さん)
ふきのとう素揚げしてまだほろ苦い 波打つような君との時間
(窪田圭さん)
色鮮やかに切実に、劣等感と憧れがないまぜで、
しかしそれだけではない。
春は喜びの季節とも言われますが、個人的にそんな事は、ない。
切り取った情景が脳内にぐわっ、と広がる歌たちです。
自分は下記を投稿。採用して頂けたのが嬉しくてビールを買いました。
800首近い選歌をされている、と目にし、量よりも質、
選歌基準をよく読んで投稿しようと反省しました。
青春に静かにバグるわたしたち甘くたやすく引き金を引く
どうせなら嫌な女になってやる(都合の)いい子卒業決めて
糞寒い三月に舞う花びらは誰を泣かせてしまうのだろう
芽キャベツは目玉と同じ固さだとシチューをつつく君のいる春
恋は死に聖者の顔で春を待つ雪が溶けたら土に埋めよう
またわたし君の強さにつけ込んで桜並木はこんなにきれい
歌わずにいられぬ春の泥を踏む眩しく駆けるパステルカラー
屈折を愛せるほどに甘くなる春よ私を突き抜いていけ
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