011:錆
日に透ける錆色の毛は滑らかで不満露わに見や見やと言う
012:延
夢希望描いた延長線上にくすぶっている大人感情
013:実
コンデンスミルクの為の均衡を得難く思う初夏のフルーツ
014:壇
満開の躑躅華やぎ僕達は花壇の中で息を潜める
015:艶
艶めいたマニキュアの澱振ってみる私一人のための流星
016:捜
家出人捜索願い方手書き失われた名つかめない夜
017:サービス
行く春はサービス業の眼鏡屋さん怒号と同じ音の挨拶
018:援
段々と熱を持ちつつ皆様の御声援感謝手を振る鸚鵡
019:妹
空想の姉妹はいつも手を振ってカナリアの歌歯笛を鳴らし
020:央
閉め切った部屋で聴いてるJ-WAVE中央環状線果てにいる
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