2014年8月22日金曜日

2014年7月の短歌 拡声器持ち

ガラスびん、瓶では無くてびん、と書く優しい人と錯覚をする

選ばれるたべっこどうぶつ手で遊ぶ傲慢強く幼さを食む

ああこれは戦い方を知っている目だけで笑う悪い女だ

欲しがった強さはこんなに弱くって君の理屈を曲げられもせず

声変わり前のどろどろげろげろの声で歌った大地讃頌

わあわあと意味無く言葉繋げては拡声器持ち過ぎ行く未来

怒鳴り合う殴り合うこと前提に例えば一緒に暮らしてみよう
うたの日初参加)

安心をお金を出して買ったなら私で不安を買ってみないか

恐怖とはある種のポルノグラフィと語られるから散らす褐色

ああそれはとくとく続く痛みだな恋に恋する難儀な人は

桜舞う新百合ヶ丘見逃した君が乗ってた筈の快速

犠牲的自己愛深く深々くレモン氷の黄色に刻む

早急に済ませてしまえ自慰のごとくらくら揺れる私の呪い

飛び降りて楽になるならするけどさ気だるい色気口調で語る

豚として売られるさだめであったかも知れぬ命を落とす流星

あたしはねあんたのことがきらいなの笑顔口角伝わる私情

皮肉にもエスターブリッシュ打ち負かし訳の分からぬ今宵を閉じろ


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