071:側
一人行く道道車疾く走り君の不在は明らかになる
072:銘
金の指正真正銘愛だって誓える人の形良い脚
073:谷
市ヶ谷の釣り堀で見た穏やかさあれは五月の一日でした
074:焼
欲しがった自己中心的陶酔は雨の日詩篇をやわらかく焼く
075:盆
客室に精霊馬の青匂う凪いだ風には誰か急く声
076:ほのか
ずるさより正しさだけが怖くって仄かな闇を見出している
077:聡
今日右で昨日は左一昨日は聡いお前の愚鈍を憎む
078:棚
本棚の半分は趣味実用書もう半分を埋める自己愛
079:絶対
絶対の存在になる欲だけは明らかにしてだのにお前は
080:議
どのくらい好き?って質問待ってるよ不可思議単位使えそうだよ
2014年9月26日金曜日
2014年9月19日金曜日
題詠blog2014の事(7)
061:倉
悩ましく選ぶことだけ強いられる餡蜜添えし抹茶か小倉
062:ショー
捨てられた子猫みたいとベン・ウィショー語る口には甘い業苦を
063:院
分解をされてナース指先辿ってくかつて私であった青い血
064:妖
終電を逃し夜だけ生き延びる喉の渇きを知らぬ生き物
065:砲
花火音遠くに残る静寂に砲撃戦のかつてを想う
066:浸
厚揚げとキャベツ煮びたし格安でやさしさなんかに優劣がつく
067:手帳
たわむれに手帳ちぎって描かれた蛙未だに捨てられもせず
068:沼
マヴェ沼にスパナチュシャロ沼溺れゆく我に新たな処刑人沼
069:排
毎日を育ては千切る苛立ちは排水溝の目皿に溜まる
070:しっとり
雨の日に濡れたシーツは張り付いて日本全国灰色となれ
悩ましく選ぶことだけ強いられる餡蜜添えし抹茶か小倉
062:ショー
捨てられた子猫みたいとベン・ウィショー語る口には甘い業苦を
063:院
分解をされてナース指先辿ってくかつて私であった青い血
064:妖
終電を逃し夜だけ生き延びる喉の渇きを知らぬ生き物
065:砲
花火音遠くに残る静寂に砲撃戦のかつてを想う
066:浸
厚揚げとキャベツ煮びたし格安でやさしさなんかに優劣がつく
067:手帳
たわむれに手帳ちぎって描かれた蛙未だに捨てられもせず
068:沼
マヴェ沼にスパナチュシャロ沼溺れゆく我に新たな処刑人沼
069:排
毎日を育ては千切る苛立ちは排水溝の目皿に溜まる
070:しっとり
雨の日に濡れたシーツは張り付いて日本全国灰色となれ
2014年9月12日金曜日
2014年8月の短歌 倍倍カロリー
正しさを主張する人怖い人誰かの弱さ認めない人
認識の違いだけでは重過ぎる鴉黙らす饒舌な酒
認識の違いだけでは重過ぎる鴉黙らす饒舌な酒
牛頭の父と女神の母のもとロックンロールを聞き分ける耳
クアトロのピザを頼んで残す二斤あなたとあなたの私の分の
汗をかく粘菌質の精神に殺人的に眩しい河原
蒸す夜に駄目だ駄目だと蛙鳴き殺す殺すと油蝉鳴く
ジリジリと濃縮還元される夏頭痛のように蝉の鳴き声
一緒、に、さ、誘う溺れる落ちていく銀色の鹿まばゆく熱帯
どうにでもなるくらい暑い夏が来る君と寂しさ忘れるほどの
双手にはラメ入りピンクフレンチの二丁拳銃ごとき暴挙を
バニラのせ倍倍カロリーハイカロリー幸福なんか安易で容易
空回る速度を知って音が鳴る自分の正しさあなたの病
こっそりと卑屈に怯え続けてる強く正しい女の人を
覚悟とか一生かけても出来ないや秋味ビールのあぶくは琥珀
好い人と悪い人なら極端で意地の悪さが好きか嫌いか
目が合った気がした今日も殺し屋に狙われ怯え会社に行こう
重たくてうるさいだけの頭ならいらないいらない捨ててしまおう
沸くお湯に輪をかけ夜は重くなるこんな淋しいむらさきの渦
願い事タイムマシンで過去へ行くそして私を抱きしめに行く
後悔をしたくなければ無視をする積み重ねてく不良債権
ふるさとの字面の甘い優しさに騙されかけてまた齢踏む
幾らでも叫ぶだけならしてやるさここは天国逃げ場のない地
窓のない建物ばかりあふれててしがない野性すり減らしてる
砂糖水みたいに安い嘘をつくピンクのカバは行進しない
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