2014年10月10日金曜日

2014年9月の短歌 カラオケスナック

目の覚める青さ首筋かたく有り止まらぬ汗を拭い続ける

乾杯がカラオケスナック漏れ聞こえ知らぬ幸せ願う人々

淫蕩に耽る神様石油王騙る誰かの口座番号

見せしめのように満月かがやいて影は一人で楽しく踊る

扁平に歪む視野には月白く滲んで消えるある夜のこと

ぬけぬけと月が綺麗だなんて言う他意はないのを知っているけど

千九百九十九年多幸感音楽を聴き覚えた皮肉

トイレットペーパー状の怨嗟にて水にとろけてなくなる仕組み

なんとなく口を開けては待ちわびるその黒い手は私を汚す

書き溜めた手紙ふよふよ溶けていく赤い夕焼け炎のようだ

青色のポスターカラーを半分こ口汚く罵る平和

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