手に持った花は大体干からびるそういう求め方しか知らない
どす黒い独占欲とか言うほどにみっともないと言い切れないな
糞泥のごとく静かに夜明けきて音のならない私は眠る
やがて死ぬ運命論者連れ立って征く春を征く夏を潰して
蛍火の消える川底底の底かわりにタバコ灯してやろう
悪いことすんでのとこで止めといて破滅したくばどうか二人で
夏空にいろんな人のお喋りは罵倒と化して散るくじら雲
敬愛の果てにあけびの色をして裸に剥いて食ってしまうよ
寄り添って分け合うメープルシロップは透けて琥珀の津波を起こし
悲しいの果てがあるなら早く来いメルシーメシー明るい孤独
鎧捨て日なたの中の猫の顔ただの個人に戻させてくれ
屈伏をさせて欲しいと従って膝をついたら壊れるだけだ
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