2015年9月18日金曜日

2015年8月の短歌(1) 花を吐く

何もかも削ぎ取るみたく吐く呼吸生きているのは楽しいですか

幸せになりたいだけだ捨てられた子犬に人の名前名付けて

掬うなら金魚じゃなくてそこらへん歩いてるだけ女の子たち

みにくいと認めてしまえ感情は打算の海で静かに凪いで

嬌声の出るようなことしでかしてビル間を走る剥いだ妄想

謝罪から入る告白おとといに来やがれだとか言ってほしいか

すべからく向日性の真実を口に出したら腐ってしまえ

余白など目の前にあり酒を飲むあなた方には唾を吐きたい

毒現のかわり綺麗な花を吐く病気になって埋もれて死ぬの

境界がなくなるように溶ける夏だれもそばには寄らないでいて

勝ち負けを決めないだけの繋がりできみの歯笛は今日もへたくそ

日曜の廃品回収甘い声どうかわたしを連れてってくれ

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