2015年10月9日金曜日

2015年9月の短歌(1) 肋骨の

後悔をしてほしいならしてやるさ鼻血みたいにあまい鉄味

肋骨の檻だと言ってあたしらの中身は砂糖菓子なのである

そんなものが愛とかいった形なら迷わずくれよたっぷりくれよ

桂剥きされてるみたい削がれてく季節を跨ぐ雨の降る夜

猥談をフードコートでするように赤くならない人ふたりきり

痛いのはどこにいたっておんなしで例えば君を選ぶということ

便宜上名付けられてる名を呼ばれ痛みは何か覚え始める

豚の餌呼ばわりされて屑でいる矜持はあたし誇っているよ

生きている資格がほしいと思うのでできれば優しくありたいのです

また明日に固い猫背のわたし行く空虚はどこが果てなのだろう

ネガティブで筋肉質な孤独だけ宵の鴉に混じって吼える

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