2015年10月30日金曜日

2015年9月の短歌(2) 脊髄も

いくつかの駄目パターンを練り出して焼いて美味しく食べてしまおう

秋になりどれだけ自分が馬鹿かって知らしめたくて電話をかける

次の日の下ごしらえをして眠る少しくらいは幸福でいい

使わない筋の固さを思い出す野ばらの匂い混じった汗は

煽らねばならない時もあるわけでテンション高めに叫ぶよ好きだ

おおぜいの人に囲まれ手の甲は泥に汚れてキスも出来ない

内臓も脊髄も全部汚れてて丸洗いしてやりたいくらい

守らねば守られるだけの獣でひとつ自分で決めたラインを

淋しくて誰かに助けてほしいって言えない誰かは誰なんでしょう

眠れない人がどうにか泣かぬよう淋しくないよう電気を点ける

電子音甘い人工音楽に頭はとうにおかしくなって

歩道橋揺れる視界を跨らせ月を目指すと言えばいいのに

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