2016年5月6日金曜日

2016年3月の短歌(1) エログロナンセンス


茹でたのか炒りか焼きかですれ違う玉子サンドの決闘を待つ

生き方のまともじゃなさを思い知り茹で卵の殻きれいに剥けた

血の話骨肉のはなししてたっけあなたがたとの私の差分

側溝に立つ湯気淡く猫ぼかし冬が寒くて幸せだけど

醜聞のようにも映る好意ならホットケーキに名前を書くよ

感情も頭も全部痛いのは冬が終わって春がくるせい

どのくらいの人が許しているかしら殴りつけても殴られること

繰り返すきつい言葉の応酬が性行為じみて笑える夜だ

概念と戦いながら夜を往くみじめなほどに強い足音

目の回る展開エログロナンセンス大団円って言葉が好きよ

端々へ壊死した身体散らかしてどうか今日こそ生きてしやまん

あああもう土足厳禁だと言うの何回めなの私の心

最低って自称を振ってかしずく日たぶん続ける最低な日々

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