誰からも振り返れない溝にいて雨は少しも溜まれやしない
夏が来て気が狂うような夏が来てまた気が狂うような恋をするのだ
なあ真昼過ぎたことなら美化をする汗に濡れてる白い開襟
後味の悪いすべてを噛み砕く赤い可愛いリンゴキャンディー
巻尺の限度を決めたその日からビッグフットは絶滅をした
絶対に壊れやしないと知ってるし私は君を好きなんかじゃない
今日もまた怖い顔した夜が来た女の笑い声か悲鳴か
息継ぎの出来ない場所に一人いる積み上げたままの本の塔たち
花嫁のヴェールみたいにきれいだと思う喫煙室の天井
永遠に並行になる線を引く好きになるたび歪ませてみる
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