2016年10月7日金曜日

2016年8月の短歌(2) フィッシュフライカレー

箱詰めになって気持ちよ左様ならどうなればいいか知らぬ夕顔

ラジオから二局の隙間ノイズだけ流れて消えて黄色く歪む

許可制で得ているような怒りとか吐き気そのまま南を目指す

誰にでもばれそうな嘘へたくそにリストカットは瀉血の一種

がちがちの向上心を持たぬから赤信号機の麓で待つよ

とてもとてもとてものついた悪趣味で炭酸水に好意は溶けた

何がしか溺れるような夢を見て叫べば全部台無しになる

痛い時生きてる愛を受けている錯覚できる鈍った頭

自分とは違う形をしているか肩甲骨の向く上の先

見送りの姿かたちは美しく喫煙者たちは赤目を晒す

人格者だらけの部屋の壁壊し澱みを全部流してしまえ

午前2時ココイチフィッシュフライカレーあらゆるものが私に優しい

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