2017年6月30日金曜日

過去の短歌 エノテカ緑


終電車ブレーキの音悲鳴とか猫の声似て寝しなに溺れ

目の前に浮かんで消える不自由な魚たち傘重く濡らして

人のなか雑踏のなか歩いてく泳ぎの苦手な魚みたいに

柘榴剥く指の漿液きらきらと糸切り歯見せる彼は残酷

快楽は尽きる事なく上へ行く煮えた煮えたよ南瓜が煮えた

「お互いの身体を使ってお互いを満たすだけ」そんな事無い多分

雨の中発酵してく脳内ととんちんかんな君の鼻歌

起伏する心よお前を冷蔵庫入れて冷静にさせてやろうか

血を求め汗を求めて迷い込むエノテカ緑光る暗闇

好きだよ、と何度聞いても嘘だとか思えないでいる深夜25時

0 件のコメント:

コメントを投稿