2018年3月9日金曜日

2017年冬くらいの短歌(1) 承認欲求は

青色に燃えて承認欲求は小さく馬鹿と答えて消えた

かなしいと言葉に出して感情の重さを測る冷たい目盛り

苗字も名前も国も捨ててみて幸福なんかを求めてみたい

影を踏む日なた植木の葉が揺れて一番負けがつきまとう日々

ざんこくな気持ち吹雪いて加速してみんな私を追い越していく

尊くもない若さだけ過ぎていき楽しさだけが余計に残る

眠れない人の光は薄暗く朝になるまで冷える回廊

気が付くと傷だらけになる手足まで大事だなんて自己主張して

化膿した傷に軟膏塗り込んで小さく生きる約束をする

味の無いつらら折り舐める帰り道どうにか一人どこへでも行く

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