031:栗
栗の花白髪太夫の連弾に夏の日陰の遠い日を請う
032:叩
求めれば叩けばさらば開かれん予定調和は今は要らない
033:連絡
ぼろぼろの藁半紙には滲んでる連絡網の初恋の跡
034:由
これは空そしたらこれは海の色君の選んだ自由は青く
035:因
すべからく肯定される因果律それでも恋はしなくてもいい
036:ふわり
生白い金魚の腹の膨らみをふうわりとした手足を愛す
037:宴
青色の太陽光は刺していく宴もたけなわ手の鳴る方へ
038:華
唇を真一文字にしたままで気持ちは昇華してくのでしょう
039:鮭
冬枯れにサーモンピンク眩しくて市場に少年少女は駆ける
040:跡
乱暴に君の痕跡飛ばしてく強く吹く風誰かの叫び
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