塗りたてのペンキの匂い夜が来て私のためのあなたを探す
すぼめると蕾のようなその口で満願成就の呪いを吐いて
嘘つきを積み重ねてやるジェンガだろう望めば全部崩してやろう
お互いに足りぬ過剰を持ち過ぎて傷になってるような歯車
湿りゆく布団の中で考える極楽地獄あわよくば、きみ
毎朝のパンの焼き色愚かしく愛おしいから生きてゆけるか
朝方のかわいい悪夢ことさらに一人であると突き付けている
過ぎていく花を全部を泥にするそれで一緒にいられるならば
青色に透けるキュラソーゼリーにて思い出補正に後悔を焼く
縦列に隊なす南極ペンギンの何番目かに化ける情動
伝説をとろかすほどの熱を持つ今日は全部を終わらしてやる