真夜中に起きてて辿り着けるのは牛乳だけが切れたコンビニ
信仰は羽根を散らばす雪になりどこまで私を虚仮にするのか
喉仏に骨があるとかないだとか知らなくていいことばかり知る
月のないさみしい夜に抱きしめる犬猫のたぐい人間の脚
デコレーションケーキをドレスアップだと言い切る語彙は聡くて好きだ
望むらくは誰かにすべてをゆらがして壊してほしい世界が世界
かなしくて泣くべきときに泣く人がうらやましくて笑う脆弱
学級の水槽金魚を殺したと無い記憶たちは追いかけてくる
灰色の部屋でコーラを飲み干して神経質な夜へ出かける
把握してない事ばかり増えていき一人で勝手に途方に暮れる
���常用漢字とJISコード外の名前を持った人々
分かりやすくメサイアコンプレックスに雨の音たちやたらにでかい
甘口のカレーも大概飽きたろう俺を忘れて幸せになれ
粛として製氷皿で痩せていく冬の氷は閉じ込めていく