しっかりとした眉毛だけ覚えてる昔々の小さい恋の
2019-032:襟
喪に服す襟元の染み白くなり彼岸と此岸、体液の故
2019-033:絞
女との役割憎む雑巾をかたく絞れば滴る汚水
2019-034:唄
裏声で歌え島唄千代八千代喉から祈り人生きるまで
2019-035:床
朝焼けの色入る部屋磨かれた床に散らかる平日の死よ
2019-036:買い物
買い物のメモは途中で破り捨て肉のハナマサ依存生活
買い物のメモは途中で破り捨て肉のハナマサ依存生活
2019-037:概
反抗を世間体には繰り返し幸福である概ね同意
2019-038:祖
暴力と風呂で溺れて気は違い車轢かれた父祖を弔う
2019-039:すべて
きみのてにすべてあたえてしんぜようかわりにきみのきぼうをもらう
2019-040:染
きみのてにすべてあたえてしんぜようかわりにきみのきぼうをもらう
2019-040:染
髪の毛を染めて踵を高くするそういう鎧を必要とする