2015年12月11日金曜日

2015年11月の短歌(2) 神風

人生を無駄にはしたくないはずで今宵晩酌すこし良いやつ

映画ではエンドロールの終わりまで見るよ淋しさ少しは減るし

じゅうぶんにエゴイスティック夜の町あってもなくてもどうでもいい価値

一人だけ回転率を上げていく上昇気流知るだけの青

サンセット神風君は髪を切り海の匂いをめちゃくちゃにした

少しなら優しさとかを持ちたいよ祈りのようにかさぶたを剥ぐ

世の中の日曜の夜の死にたさを濃縮還元ジュースにしちゃえ

対角線引いて引かせていけないね抱き続けるの容易じゃないし

淋しいと口に出させてずるいのは手の届く範囲無視をすること

何もない日々にやたらに喉渇き足りないだけの自己肯定感

どこが好き明言されて代替の利くこと知って安心をせよ

慰めは要らない泣いている理由あんたのためじゃないからだから

始発まで待つファミレスの床光り雑味溢れる今宵をどうぞ


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