2016年5月27日金曜日

2016年4月の短歌(1) ひまわりのように


絵に描いた幸福なんて吐き気して途方もなくも憧れている

真実を欲しがるときにくれないね嘘が欲しいときためらうくせに

撃鉄を起こせ我等を阻むもの蹴散らせ行けよ葉桜の道

蟻の巣に流す泥水うつくしく不幸自慢をさせてあげるね

スイッチを入れる押し込むかき回すどうでもいいことあなたも一緒

わたしより先に死なない約束をしてよ嘘でもついてていてよ

ひまわりのようにあなたを買いかぶる黄色い色の幸福なこと

街角は何て冷たさ灰色に心のどこかで安らいでいる

世の中のきらいきらいの連続で過去も未来も見えないままに

幕間にカーテンを引く勢いへ、どうかどうにか熱を冷まして

楽しくてぬるい熱持つ夢を見て検索窓に打ち込む縊殺

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