2016年6月10日金曜日

2016年4月の短歌(2) 吠えてみてくれ


揺らぐなら私の方へ傾きなどうにもこうにも重たい頭

もし人が猫のごとくに柔らかく愛らしかったら憎むのだろう

与えるは愛で欲しいは恋という壊したいのは何だというの

花贈る人に知らせてくれないか食えないだけの気持ちを思う

淋しいの検索結果本日の孤独は割と上出来である

争いで滅んだ国の城に住む狼みたいに吠えてみてくれ

日が射して虹の色見る床の上ひとりでえづく自家中毒者

安らかな気持ちで死にたい安らかな気持ちで毎日生きてもみたい

天秤の片方だけが重たくて何処にもやれぬ気持ちばかりが

白日のもとに晒され幼児期はかわいそうなまま澱だけ残る

襟元は血ばかり赤の色は濃く意味なんて無く生きてていいか

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