2015年4月24日金曜日

過去の短歌 走れダーリン

空が青強い風から舌を出し誰かの地獄はどこかにあって

だいすき、ときらい、は同じ温度持ち五才児母はからから笑う

牛乳を雪平鍋で温める砂糖ひとさじかなしいふたり

君のこと好きとか軽く言えなくてでも言いたくて大事とか言う

不愉快を柔和な面に飼っている私はお前がすこぶる恐い

美男美女しか恋なんて許されぬ誤解を解いて走れダーリン

その人の広い背中に影落とすまだら模様の冬の木漏れ日

巣と餌を往復してく蟻たちよお前らみんな潰してやりたい

恵まれていると思える勘違い生クリームの角たてる朝

赤い爪食べられないとは知っているそれでも摘みたい毒蛇苺

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