風向きやあざばかりの足お湯に入れ呪いは十年もすれば解ける
溜息の合間合間に息を吸う生きてるだけの空気人形
緞帳の夜がみるみる落ちてくる眠れないのは私だけじゃない
繰り返す悪い記憶と良い記憶どうか地獄で会えますように
何らかの条件付きで愛される野良犬になれば楽な毎日
じんせいの生の部分をやり抜いて人はどうして酒を飲むのか
感情の四隅が膿んで進めないそれでも平気な顔で暮らすの
眠れずに他人の声が聞きたくて周波数すら合わないラジオ
夜の川ラブホテルネオン反射して鮮やかな色はゆらゆら揺れる
人生で旨い酒飲む以外には楽しみもないそれで好しとす
容量が少なく過去が消えていく未来の入る隙間のために
ごみ箱のような味だと吐き捨てた安煙草さえ思い出になる
良いところ悪いところを数値化し結局何も選べずにいる
感情は行き場をなくしてしまいました梅雨のせいだと思いたいけど
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