2019年12月20日金曜日

題詠blog2019の事(9)

2019-081:暮 
暮れていく薄紫と桃色に滑空していく烏と私は

2019-082:米 
豚キムチ塩鮭鯖味噌カレールーお前たちみな米の奴隷で

2019-083:風呂
風呂場にて薄暗い明り照らし出す隅の隅にある角のほころび

2019-084:郵
過去となる郵便局の消印がぼやけず日々を突きつけてくる

2019-085:跳
すぎちゃった過剰な事実が形容詞それを跳躍と思えずにいま

2019-086:給料
今月のお給料日はいつかしらまがい物でないビールを飲む日

2019-087:豊
紅と裏に書かれた箱捨てる豊かさに飽いて貧しい日和

2019-088:喩
生きていて口をつぐんで元どおり隠喩のように使う切り傷

2019-089:麺
麺棒をあなたの頭に振り下ろす代りに出来た肉ハンバーグ

2019-090:まったく
最低と万回億回口にしてもまったくもって救いがなくて

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