災いと見透かされてて幸せだ良いことだらけでノートを埋めて
壁のシミ日付の数字意味持たす無駄な君らと私の時間
道端の分かりやすさのち生きやすさ半袖ちらちらのぞく二の腕
もう足りているはずなのに靴が欲しい宇宙も地獄も走っていける
声帯を持った原始の生物か類する野蛮、好きって言えよ
美しい酒の瓶種類並べ立て溺れるスペシャルミックスフィリア
雨に差す傘の角度が違うので至る世界も異なっている
偽りの正義なんぞを語るきみ、干したシーツはまだ湿っぽい
使わなくなった指貫嵌めてみて針の跡昭和九十三年
良い酒と花と手紙と転がって終わったことを噛み締めている
リノリウム床で裸足はまだ寒く頭痛のような夏を待ってる
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