2018年8月17日金曜日

2018年3月くらいの短歌 ミックスフィリア

いつだつてマイナスからのスタートで加点方式でも生きるだけ

災いと見透かされてて幸せだ良いことだらけでノートを埋めて

壁のシミ日付の数字意味持たす無駄な君らと私の時間

道端の分かりやすさのち生きやすさ半袖ちらちらのぞく二の腕

もう足りているはずなのに靴が欲しい宇宙も地獄も走っていける

声帯を持った原始の生物か類する野蛮、好きって言えよ

美しい酒の瓶種類並べ立て溺れるスペシャルミックスフィリア

雨に差す傘の角度が違うので至る世界も異なっている

偽りの正義なんぞを語るきみ、干したシーツはまだ湿っぽい

使わなくなった指貫嵌めてみて針の跡昭和九十三年

良い酒と花と手紙と転がって終わったことを噛み締めている

リノリウム床で裸足はまだ寒く頭痛のような夏を待ってる

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