2018年8月3日金曜日

過去の短歌 お手手繋ごう

田町では素性の分からぬ人が乗る(わたくしもまたそのひとりであり)

淋しさは発情中の猫を呼ぶだれかどうにか私を抱いて

歪むのは正しい形があるからで松葉の香り直線の君

不特定多数という名の私達転んでしまったカラフルな街

むっちりと脂肪の波を越えてって真夜中の月滑り落ちる溝

奪い合い憎しみ合ってこんなにもカスタードプリン玉子の匂い

あいうえおかきくけ殺したクックロビンさしすせそしたらお手手繋ごう

過去形に自然に出来ていっぱしにひとりよがりの愛情終わり

砂糖菓子みたいな乙女黒ペンキ浴びせて笑え非情な季節

男より女のボリューム引き上げて目尻が踊り肉の稜線

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